それぞれの業界に専門用語があるように、鉄筋工事業にもユニークな業界用語があります。鉄筋を仮置きしたりスペーサーとしても使われる「馬」、鉄筋の種類と太さを表す「D51(デゴイチ)」、かぶりを取るためのスペーサーの中で丸いタイプを「ドーナツ」、四角いタイプを「サイコロ」と呼びます。
鉄筋工として働く技術者は性格も個性もさまざまです。仕事に取り組む姿勢として共通していえることは、真面目で責任感があり、常に学ぶことを忘れない向上心があることです。現場の第一線で働くためには、体力や気力も必要ですが、建築の仕事は技術者や職人の総合力こそが要。人と接する際のコミュニケーション能力が問われます。
例えば、ビルやマンションなどの建築物、橋やトンネルなどの構造物の多くは、強度に優れたコンクリートでできています。その構造物の形に鉄筋を組む仕事を「鉄筋工事」といいます。
業界内でコンクリートは「肉」、鉄筋は「骨」に例えられることからも、長大な建築物・構造物を支えるために欠かせない、極めて重要な仕事といえるでしょう。
最終的に鉄筋はコンクリートが流し込まれて見えなくなってしまいますが、失敗が許されない仕事だけに責任の大きさは計り知れません。
それらの一連の工事を行う専門技術者を「鉄筋工」といい、建築業界の中でも一目置かれる存在で、多くのプロフェッショナルが活躍しています。
ちなみに、鉄骨造の建築物や構造物を手がける「鉄骨工事業」とは、知識や技術・技能面で大きく異なります。
建築会社や設計事務所などが作成した図面をもとに、工事を請け負う上で必要となる概算費用を見積もり、また、工事費を構成する費用を積み上げた積算(建築工事費総額の算出)を行います。
図面を読み取り、建物を建てるために必要な鉄筋の形状・寸法・数量等を明記した加工帳を作成。そのデータを絵札(えふ)に転記し、社内の加工場へ流します。実際の建築現場では、鉄筋の組み方を2次元または3次元に落とし込んだ配筋図をもとに鉄筋が組み立てられます。
絵札のデータを見ながら、指定された寸法通りに鉄筋を切断したり、曲げるなどの加工を行います。鉄筋は曲げ加工により伸びるため、この工程は特に、技術者の経験と勘、鉄に関する知識が問われます。加工後の鉄筋は建築現場に送られます。
建築現場に送られた鉄筋を配筋図通りに、3次元で組み立てていきます。現場では鉄筋同士を結合する継手の作業が必要で、主に①重ね継手、②機械式継手、③ガス圧接継手、④溶接継手などの方法があり、③と④は継手業者の専門領域です。
鉄筋が交わる部分を結束線で固定する作業で、ハッカーと呼ばれる専用工具を用います。ハッカーをクルクルッと巧みに操り、素早く正確に結束しますが、ここが鉄筋工の腕の見せ所。この結束は配筋や継手など現場の各工程で必要とされます。
配筋図通りに鉄筋が組み上がり、コンクリートを流し込む前に自主検査を行います。職長レベルの責任者が自主検査表に基づき詳細に検査し、工事の完了を元請け等に報告します。その後、元請けや発注機関による本検査が行われます。
都道府県職業能力開発協会が実施する鉄筋施工に関する国家資格の一種で、これまでは1級(上級技能者)と2級(中級技能者)の2つの等級でしたが、鉄筋工技術者の充足を図る目的から2016年度より新たに3級が新設されました。
受験は学歴により異なりますが、1級は7年以上、2級は2年以上の実務経験が必要で、新設された3級は工業高校や職業訓練校の在学者や実務経験があれば受験できます。
実務に直結する1級と2級の技能検定は大きく「鉄筋施工図作成作業」と「鉄筋組立て作業」に分かれ、学科試験は「1.建築構造」「2.施工法」「3.材料」「4.建築設計図」「5.関係法規」「6.安全衛生」の6科目により実施。実技試験は「製作等作業試験」、「判断等試験及び計画立案等作業試験」のいずれか、またはそれらの組み合わせにより実施されます。
専門資格の取得は知識・技術の向上だけでなく、現場で働くときの自信ややりがいにもつながります。
さまざまな知識・技術を必要とする建築の世界であればなおさらのこと。見聞を広げ、技術を身に付けることは、プロフェッショナルとして当然のことと考えています。
当社では仕事に必要な資格取得を積極的にサポートすると同時に、外部研修と社内研修の両面から、社員のスキルアップを図っています。
とかく鉄筋工事の世界は肉体労働のイメージがありますが、体力以外にも知識や技術力が欠かせません。建築・土木に関する技術の進歩は目覚ましく、それに携わる技術者には高度なテクニックが要求されるからです。
私自身、何十年もこの業界に身を置いていますが、体力・知力ともにプロフェッショナルでなければ務まらない鉄筋技能工は、「職人世界の頂点」だと自負しています。
当社にはこの業界の門を自ら叩き、目標に向かって生き生きと働く社員がいます。10代の新人から60代のベテランまで多くの技術者が在籍するほか、男性顔負けで現場で活躍する女性スタッフの姿も。男女分け隔てなくものづくりの仕事に従事しています。
社員の平均年齢は35歳前後と若く、チームワークの良さが会社の自慢の一つ。上下関係の隔たりがなく、社員同士の一体感があり、風通しの良さは申し分ありません。
当社では、ものづくりが好きな社員と一緒にスクラムを組み、同じゴールに向かってトライできる人材を求めています。
株式会社 佐山 鐵筋部
代表取締役副社長 佐山 茂
弊社の特徴は、女性、男性そして年齢に関係なく活躍できる職場を目指し、一人ひとりが夢を持ち、やりがいを求め、責任ある仕事ができる職場です。
10代の若者から60代の経験豊かな技術者が在籍しており、全員が「納得できる良い仕事」をスローガンに、日々精進しております。
また、弊社では何人もの女性が技術者として活躍の場を広げ、周りに臆することなく第一線で働いています。
ものづくりに興味がある方、お待ちしております。
取締役部長 近藤 浪子
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